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日本と中国がEV急速充電の規格統一へ。世界シェア9割超え

投稿日:2018年8月22日 更新日:

日本と中国がEV急速充電の規格統一へ

 



不毛な充電規格争いに終止符か

電気自動車乗りであればおなじみのCHAdeMOは、トヨタ、日産、三菱、スバル、東京電力などが中心になって2010年に制定された日本発の充電規格です。

当時は日本がEV業界をリードしていたことからこのままCHAdeMOが世界のデファクト・スタンダードに・・・、なるはずもなく、後発のヨーロッパの自動車メーカーが中心となり、2011年にCOMBO規格(CCS:Cobined Charging System)が公開されました。

 

CCS陣営に名を連ねるのはジャガー、フォルクスワーゲン、ゼネラルモーターズ、BMW、ダイムラー、フォード、FCA、テスラ、ヒュンダイなど。

CHAdeMOとCCSは両者ともAC/DC充電ではあるものの、コネクタ形状はもちろん通信プロトコルも違うので両者にはまったく互換性はありません。

日本国内はほぼCHAdeMOで統一されていますが、ヨーロッパなどは市場にCHAdeMOとCCSが混在しているという状況です。

 

日本では今のところこのへんの不便はあまり感じませんが、ビデオデッキのVHS vs ベータやパソコンのWindows vs Macみたいに製品単体で完結するものや、2G携帯電話のGSM vs cdmaOneみたいに業界内で完結するものならまだしも、充電器はユーザーの使い勝手にダイレクトに影響するものだけに、ハズレを掴まされた日にゃ迷惑極まりない話です。

ホント、自動車に限らずメーカーや国のエゴのぶつかり合いを一般ユーザーに転嫁するのは勘弁してほしい。

とはいえ、自動車メーカーは世界中で商売をする都合上、どちらの規格にも対応する仕様を用意しなければいけないので、例えば日産リーフはヨーロッパ向けはCCS対応ですし、BMW i3の日本向けはCHAdeMOになっています。

 

もっとも、メーカー側としては複数の充電規格への対応は容易なものではありません。

例えば通信プロトコルが違うとバッテリーの充放電制御のロジックが変わってしまったりするので、開発や検証にはかなりのリソースを費やしているようです。

そんな泥沼の様相を呈していたCHAdeMO vs CCSですが、CHAdeMOの兄弟規格といわれる中国のEV充電規格GB/Tに動きがありました。

 

EV劣勢を覆すことができるか

電気自動車(EV)の急速充電器をめぐり、日本独自の充電規格「CHAdeMO(チャデモ)」を推進しているチャデモ協議会が、中国企業から次世代規格の共同開発を打診されたことが分かった。チャデモ協議会は応じる方向で技術的な検討を始めた。実現すれば世界標準規格の主導権を日中で握りそうだ。

Source: SankeiBiz

世界最大のEV市場である中国では、CHAdeMOともCCSとも異なるGB/Tという中国の工業規格に定められた充電器を採用しています。

ところが、GB/TとCHAdeMOはコネクタの形状こそ異なりますが、実は通信プロトコルは両者ともにCANであり、その他の仕様も非常に似通っています。

それもそのはず、GB/TはCHAdeMOの技術支援を受けて開発されたものだから。

 

これに関してCHAdeMO協議会の吉田誠事務局長いわく、

日本のメーカーからすれば、ケーブルなど関連部品の販路を中国に開拓できる。広義のインフラ輸出と捉え、積極的に技術支援をした

Source: Diamond Online

とのことで、パクられたわけではなく、初めからオープンソース化してきたことによる成果なのだとか。

 

シェア9割で国際標準化に王手か

日本と中国が手を組むことで、日中統一規格の急速充電器で世界シェア9割を超えることになり世界標準に大きく近づきます。

 

CHAdeMO協議会の吉田事務局長は「日本企業、日系企業としては、中国市場への参入が非常に容易になる」と話すとともに、CCS陣営とは「規格争いではなく互換性などを議論している」として、連携を探っていることも明らかにしています。

 

さらに今後EVの普及が期待される大きな市場としてはインドの動向が気になるところ。インドは中国製品の流入に対する警戒が強くCCSの採用に傾いているそうですが、今回の規格統一で日中陣営に傾く可能性があるものとみられます。



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