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水素自動車が普及しない10の理由

投稿日:2018年5月5日 更新日:

「水素はクリーンエネルギー」のウソに騙されるな

あなたは自動車メーカーや大手メディアが吹聴する「燃料電池車は究極のエコカー」などというウソを鵜呑みにしていませんか?

 

確かに水素は水を電気分解することで得られ、また圧縮・液化することで輸送ができるため、エネルギーの貯蔵手段のひとつとして有望視されています。

また電力網の負荷の平準化のために定置型の燃料電池を使ったり、船舶や航空機など特定の経路を往来する輸送機関に利用するのもエネルギーの有効活用に効果的かもしれません。

さらに水素から電力を作る場合は水素と酸素の化学反応によって水が生成されるので、「水しか出さない究極のエコカー」なんて言われるとなんとなくクリーンなイメージしますよね?

 

ところが水素はクルマのエネルギー源としてはとっても相性が悪いんです。クリーンどころか環境にも経済にも社会にもメリットはほとんどありません。

この不都合な真実をご紹介しましょう。

 

 



水素自動車の不都合な真実

ランニングコストが高い

水素は技術的には水を電気分解したり鉄鋼や石油の副生成物として得られるので、潤沢なエネルギーとされます。しかし、「技術的に可能であること」と「産業として利用できること」は別次元の話です。

 

水素の製造方法として主流なのは、CNG(圧縮天然ガス)を高温の水蒸気で水素と二酸化炭素に熱分解して製造するというものですが、そこで製造された水素を自動車に供給するインフラは十分に整っていません。

トヨタの試算によると、CNGハイブリッドの総合効率29%に対して、FCVは総合効率36%であり、エネルギー効率の観点ではFCVのほうが2割程度は優位であるとしています。

ところがCNGにひと手間かけて水素を作るということは、どうがんばっても水素はCNGより安くなりません。経産省の試算によると、単位熱量あたりの水素の価格はCNGの2倍程度にもなります。

したがって、ランニングコストを総合的に評価するとCNGのほうがお得なのです。

 

そんな無駄な時間とカネをかけてまで水素を製造・流通させるぐらいなら、CNGを直接燃やして車を走らせたほうが合理的。

CNGエンジンはすでに実用化されていて技術的にも熟れてますしね。

ちなみにお気づきの方もおられると思いますが、CNGの主成分はメタンすなわち炭素と水素の化合物ですので、CNGから水素を作る場合はCO2が出ます。「水しか排出しない」はあくまでクルマの話であって、工場からは二酸化炭素がモクモク出ますよ〜。

 

インフラの整備費用が高い

水素燃料電池車に供給される水素ステーションはこれまで存在しなかったインフラですので新たに整備する必要があり、そこに水素を供給するための配送網も必要になります。

また、水素ステーションの新設には1基あたり4〜6億円が必要といわれています。

昨今、日本では既存のガソリンスタンドの維持すらままならず廃業が相次いでいますが、仮にガソリンスタンドと同程度の設備の数を整備しようとすると、数十兆円規模の予算が発生します。

相次ぐガソリンスタンドの廃業

 

ちなみにこのインフラコストについては、トヨタ・ホンダ・日産の3社が2015年から2020年までの間で総額50億~60億円の支援を検討していることも報じられていますが、50億円ぽっちのお金では水素ステーションは10基ほどしか作れません。

さすがに自動車メーカーも石油業界も、こんな自動車以外に用途がないインフラに国から補助金を出してもらおう、なんてド厚かましいことは考えてないと思いますけどね。国賊じゃあるまいしねぇ・・・。

 

いっそ3社合計で50億円とかケチくさいこと言ってないで、どーんと5兆円ぐらい出してくれると助かるんですけどね。5兆円あると水素ステーションは1万件程度は整備できるので、ようやくガソリンスタンドの3分の1程度まで普及します。

それでも足りない?いやいや、インフラ作るというのはそれほどカネがかかるもんなんです。ナメてもらっちゃ困りますよw

 

自動車産業というのはグローバルビジネスなので世界中で水素インフラを整備してもらわないと商売にならないんですが、日本よりもガソリン供給網が脆弱な諸外国がこんなお遊びに付き合ってくれるとも考えにくいです。

 

クルマへの充填に時間がかかる

「水素は3分で充填できる」とかいう記事をときどき目にしますが、あれは大ウソです。

 

一般に水素は水素ステーション側の供給設備と車両側のタンクの差圧で充填を行ないます。

車両側のタンクの圧力は満タン時に70MPa(約700気圧:一般的な高圧水素ボンベの5倍程度の圧力)にもなりますが、タンクに水素を注入すると内部は圧力変化により温度が上昇します(ボイル・シャルルの法則)。

一方、車両側の水素タンクは70MPaもの高圧に耐える強度を確保するためにCFRP(炭素繊維強化プラスチック)が使われていますが、プラスチックだけあって熱にはめっぽう弱いので充填前に水素を十分に冷やす必要があります。

これがプレクールという工程なのですが、蓄圧機に貯蔵されている室温状態の水素を冷凍機のバケモノみたいな装置でガンガン電気を使って-40℃まで一気に冷却します。

出典: 資源エネルギー庁 燃料電池推進室 「燃料電池自動車について」
第3回水素・燃料電池戦略協議会(2014年3月4日)より引用

 

このため、確かに充填自体は3分程度なのですが、連続充填するには水素ステーションは水素の予圧や予冷といった「賢者タイム」が必要なので、どんなにがんばっても1時間に6台が限界。

つまり充填に10分以上かかります

・ 供給能力 340N㎥/h (1時間当たり6台の満充填が可能)

Source: 岩谷産業

水素ステーションはガソリンスタンドやEV充電器に比べると圧倒的に数が少なく設置場所も限られているので、現地に赴く移動時間も考えるとよほどのヒマ人じゃないと使ってられません。

 

外出のついでに給油できるエンジン車や、家でプラグに挿しとくだけのEVに比べると対照的ですね。

 

車載タンクのスペース効率が悪い

水素は空間効率が悪く、軽油や天然ガスと同じエネルギー量を車両に搭載するには巨大なタンクが必要となります。

この点を克服するためにトヨタのMIRAIは水素タンクにCFRPなどの高価な材料が惜しげもなく使い、水素を70MPaもの高圧で圧縮することでスペースを抑える工夫をしています。

 

ところが二輪車やパーソナルモビリティといった小さな車両には車格や燃費に応じ、クルマよりもさらに小さい水素タンクが必要とされます。

熱容量の小さい小型タンクに高圧の水素を充填すると、クルマ用の大きなタンクよりも激しくタンク内部の温度が上昇するので、小型車両には水素を冷やしながらチョロチョロ入れる必要があります。

こればかりは水素の物性によるものなので避けようのない現象。

クルマでさえガンガン電力を使ってプレクールしなきゃいけないのに、バイクのような小さいタンクを積んだ車両ではさらに低温まで冷やすことが要求される・・・。

狂ってるでしょw

 

このような水素燃料電池システムの小型化に関するハードルの高さはさすがのトヨタもヤバいと思ったのか、同社の「モビリティの棲み分けイメージ」によるとしれっと小型車両はEVにおまかせすることになっています。

出典:トヨタ自動車

 

公式には「EVは航続距離が短いので・・・」という理由付けがされていますが明らかに不自然。たぶん小型車両ではFCEVが成立する見通しが立たないことを考慮した上でこの絵を描いてますね。

逆にトラックやバスなどをFCV領域としているのは、車体が大きく大型のタンクを使用することができる車種では技術的ハードルが低くなるためでしょう。

 

たかがクルマのためにガソリンスタンドと水素ステーション、EV充電器の3つのインフラが併存する未来ですね。

どんだけ税金から補助金をガメるつもりか知らないけど、リーディングカンパニーにあるまじきご都合主義の極致。

完全に頭オカシイです。

 

自動車に要求される応答性が得られない

水素燃料電池はプラスとマイナスの電極板が固体高分子膜(電解質膜)をはさむ構造になっていて、ここに外部から水素と酸素を供給すると電解質膜をイオンが通過して反応が起こり電気が発生します。

詳細は省きますが、この化学反応は速度が遅く出力の細かいコントロールも苦手なので、燃料電池だけでは自動車のアクセルワークに求められる素早い応答性を満足することができません。

 

この燃料電池のドン臭さを補うため、トヨタのミライは燃料電池スタックから駆動モーターの間に搭載されたバッテリーに一旦電気を蓄えることで、瞬発的な出力変動に対応する構造となっています。

しかも回生制動によって発生した電力を再び水素に戻して貯蔵することもできないので、回生電力もバッテリーに貯蔵しなければなりません。

 

船舶や航空機のように出力変化が穏やかで回生によるエネルギー回収のメリットが少ないものならまだしも、自動車のようにストップアンドゴーを繰り返して高速でエネルギーの出し入れが要求されるものに水素燃料電池は向いていないんです。

もうこんな面倒くさいことやるぐらいなら大人しくバッテリーだけ使ってEVにしろよって感じなんですが、もう後に引けないんでしょうね。

コンコルド効果が働いている典型的な事例です。

コンコルド効果とは

ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資を惜しみ、投資がやめられない状態を指す。 超音速旅客機コンコルドの商業的失敗を由来とする。

 

水素ステーションは災害に弱い

現在、水素ステーションで水素を調達するための代表的な方式は主に以下の2タイプです。

  • オフサイト方式:離れた場所で製造した水素をタンクローリーなどで陸上輸送する
  • オンサイト方式:水の電気分解など、ステーションの設備で水素を製造する

この2つの方式の脆弱性が露呈したのが先の東日本大震災と熊本地震でした。

地震による交通規制や道路の崩落などにより、オフサイト方式の命綱である道路交通網は麻痺状態に陥りました

これはガソリン供給網についても共通する問題なんですが、ガソリンは常温で液体なのでイザとなれば輸送艦での海上輸送や携行缶での人力輸送なども可能なのでまだマシ。

 

ちなみに2018年の梅雨前線による大雨では高速道路がこんな感じになりました。

こんなのタンクローリーで走破するのは不可能です。

 

さらに水道管の破裂や汚濁が発生すると、オンサイト方式(水の電気分解)に必要な水も供給できません。っていうか、災害時はクルマなんかより飲み水が優先です。

もちろんガスも止まってしまうので、都市ガス改質による水素の製造も絶望的な状況。

ということで、本気で水素社会が実現すると災害時はマジでヤバい緊急車両すら動けなくなるカタストロフィが待っています。

 

ちなみに東日本大震災の際は福島第一原発の事故による「輪番停電」という特殊な事象はありましたが、電力は被災地を含め他のインフラに比べると概ね復旧は早かったことがデータから明らかになっています。この傾向は熊本地震でも同様でした。

出典:電力中央研究所

 

ちなみに2018年の北海道胆振東部地震のように「広域で停電が起きたらEVはダメじゃん」という意見もありますが、電気が止まるとガソリンスタンドも電動ポンプが動かなくなるので麻痺します。

水素に関しては言うに及ばず。

CO2排出量が多い

いまだにこの議論をメディアで目にすることがありますが、もはや決着はついています。

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このデータはWell to Wheel、すなわちエネルギーの製造過程からタイヤに伝わるまでを評価したもの。

FCVは車両こそ「水しか出ない」かもしれませんが、水素の製造過程まで考えるとCO2はしっかり排出されます。

世間では藻類やセルロース系のバイオ燃料なども研究されているのでCO2削減のソリューションがEV一択であるとまでは言いませんが、少なくともFCVが出る幕は無い。

 

ちなみに水素エンジンのように水素を直接燃やせば大気中の酸素と結合するため「水しか出ない」という輩がいますが、これもウソです。

大気中で水素を燃焼すると、燃焼時に大気中の窒素と酸素が化合して窒素酸化物(NOx)が発生します。

特に水素は化石燃料に比べると火炎伝播速度が早く燃焼時の圧力や温度が上がりやすいので、ガソリンよりもNOxを発生しやすいという特徴があります。

 

NOxは光化学スモッグや酸性雨などの原因であり、またCO2以上の温室効果があることも知られています。

排気中からNOxを除去するにはディーゼル車のようにNOx吸蔵型触媒を利用するなど手法はありますが、そもそも水素は化石燃料よりも可燃空燃比が広いうえに自着火温度が低いため不正燃焼が起きやすく、現代の内燃機関に求められるような繊細な燃焼制御には向いていません。

 

取り扱いが難しすぎる

水素には「水素脆化」といわれる鋼材の強度を低下させる厄介な性質があります。

もちろん世の中には耐水素脆化性をもつ特殊な鉄鋼材料も存在しますが、供給できる鉄鋼メーカーは限定されており流通量も少ないので、決して安価なものではありません。

 

また水素は可燃性気体なのに分子量が小さいので樹脂やゴムの部品を透過して外部に漏れやすいという性質もあります。

このような物質を自動車の限られたパッケージングの中で安全に取り扱うには、高い技術(とコスト)が要求されます。

 

そして過去の災害事例の分析によると、水素は他の可燃性ガスに比べて爆発・火災の危険性が大きいことが明らかになっています。

水素は空気よりも軽く拡散しやすいため室内でタンクなどから漏れると天井付近に滞留するうえに、可燃空燃比の範囲が広く燃焼速度が早いため、火がつくとジワジワ燃えるのではなく一気に爆発的な燃焼を起こすという特徴があります。

したがって電気設備のアーク放電や火花で爆発→周囲の可燃性材に延焼して火災発生、という事故が発生する可能性は十分にあります。

各種可燃性ガスの燃焼範囲

 

こうした危険性に対して、水素は無味・無臭で漏れていることを人間が気づくことができないので、安全のためにプロパンガスのように付臭することも検討されています。

ところが付臭剤が水素に混入すると燃料電池の出力が低下するので、発電の直前に水素から付臭剤を除去するための装置も必要とか・・・。

もう無駄が多すぎてワケがわかりません。

 

ということで、わざわざこんなクソ面倒くさいものを取り扱うなら、もはや水素の原料である化石燃料をそのまま燃やしたほうが簡単じゃないかという話になってしまいます。

 

技術的難易度が高すぎてプレイヤーが増えない

水素燃料電池の安全性を確保しながら、小型化・軽量化してクルマに搭載するという技術はとてもハードルの高い技術であり、今のところトヨタとホンダしかモノにできていません。

それゆえ、我が国の自動車産業の次なる競争力の根源になることが期待されているのですが、この技術的難易度の高さが仇となる可能性が極めて濃厚です

トヨタ・ホンダ以外の企業が水素自動車陣営に加わる場合、特許や開発ノウハウ、部品サプライチェーン等あらゆる面でキャッチアップからゲームがスタートとなります。

 

あなたがトヨタ・ホンダのライバル企業の立場だったら、こんな無理ゲーに参加しますか?

 

そもそも燃料電池車はエンジン車や電気自動車とリソースを取り合う立場ですので、競合技術を出し抜くには特許を放棄するとか仕様やテスト要件を開示するとかで思いっきり参入障壁を下げて仲間を増やし、一気にインフラを世界中に広げて数の力で押し切るべきなんです。

ところが参入障壁を下げるということは、トヨタ・ホンダの優位性が失われることと同義。

自動車のようにグローバルでインフラと共依存するエコシステムを築かなければいけないビジネスにおいて、こんな難しくて金のかかる技術を持ち込んだ時点で負けなんです。

技術を囲おうが開示しようが、水素陣営にビジネスとしての勝ち目は無いです。

 

無尽蔵の資源ではない

水素社会の実現を目指す企業は、水素があたかも潤沢な資源であるかのように説明しています。

水素は宇宙で最も多く存在する元素。

Source: JXTGエネルギー

枯渇が危惧される化石燃料に対して、無尽蔵とも考えられる水素の資源量、リサイクル性、クリーン性、エネルギーの脱炭素化への潮流もその推進を後押ししています。

Source: 岩谷産業

ところが、地球上には天然資源としての水素分子はほぼ存在しません。

厳密に言うと全く存在しないわけではありませんが、とても産業として利用可能なレベルではありません。

 

水素というのは熱力学的にとても不安定かつ高エネルギーな物質であることから、地球上では安定した化合物の状態でしか存在できません。

この安定した化合物というのが水だったり化石燃料(炭化水素)だったりします。

 

この化合物から水素だけを引き剥がすには、外部から電気エネルギーや熱エネルギーを注ぎ込まなければなりません。

これが水の電気分解だったり化石燃料の改質だったりするわけです。

だから「水素が無尽蔵の資源」であるためには、水素を作るためにエネルギーを無限に消費することになります。

 

もし天然の水素が湧き出している場所を知ってるよーという方がいらっしゃいましたら、ぜひtwitter @evjournal_jpで私に教えてください。

お礼に医療機関をご紹介しますw

 

水素燃料電池車にこだわる理由

ではなぜこれほどまでに非合理的な水素燃料電車というものに自動車メーカーがこだわるのでしょうか。

 

ひとつ考えられるのは、部品点数です。

ちょっと古いのですが2010年の日経新聞の記事によれば、パワートレインの部品点数はエンジン車で1万〜3万点であるのに対して、電気自動車では80〜100点とされています。

おそらく燃料電池車は電気自動車に複雑な構造の燃料電池を付加したものですので、エンジン車に匹敵する部品点数であると推測されます。

 

部品点数が多いということは、これまで日本企業が得意としてきたすり合わせ型の技術が要求されます。

また関連産業の裾野もおのずと広くなるので、従来の完成車メーカーを頂点した産業構造は維持されます。

 

このため次世代環境技術の本命が水素燃料電車となれば、日本の自動車産業はこれまで築いてきたアドバンテージを活かすことができます。

一方で電気自動車が主流となれば、部品点数が少なく構造が単純なためゲーム・チェンジにさらされることが予想されます。

 

この点については、欧米勢は大人?なのでEV化政策の意義を「CO2削減のため・・・」などとオブラートに包んで表現していますが、中国は2012年に政府が発表した「新エネルギー車産業発展計画(2012~2020)(国务院关于印发节能与新能源汽车产业发展规划(2012―2020年))」の中で、EV化の意義は新エネルギー自動車産業の育成と発展であると明言しちゃってます。

 

したがって日本勢は異業種やフォロワーのゲーム・チェンジから逃れるための技術手段をもう少し慎重に選ぶべきだったのですが、バカ正直にCO2削減の手段という文脈で次世代自動車を捉えてしまったために、水素燃料電池車に青臭い夢を見て遠回りしてしまいました。

痛恨の戦略ミスです。

 

まとめ

ということで、水素燃料電池車が普及するなんてありえないことがお分かりいただけたでしょうか。水素燃料電池車は完全に詰みなんです。

自動車会社やメディアのソレらしい言説に惑わされないよう、ご注意ください。

 

水素燃料電池の名誉のために

と、まあ燃料電池車のオワコンっぷりを徹底的にdisりましたが、私は水素燃料電池そのものは使いみちを間違えなければ有望な技術だと思っています。

 

現在、日本の一次エネルギーの多くは中東に頼っており、採掘権益やシーレーンの確保などに莫大な国費を割いています。

一方で、例えばオーストラリアに埋蔵されている褐炭から水素を製造すれば可採年数は200年を越えると言われているので、中東以外に調達先を広げることでエネルギーの安定供給と価格の抑制に大きく寄与することが期待できます。

 

したがって、適材適所の観点で水素を有効活用することについては社会的意義はあると考えます。

 

幸い日本は世界有数の水素燃料電池の技術を有しています。

水素燃料電池を車に搭載するという無理筋な用途にリソースを割くのではなく、さっさと定置型蓄電池や航空・宇宙産業分野など他の有望な用途に転用し、成長産業としての軌道に乗せるべきではないでしょうか。

 

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