【書評】日本再興戦略 - EV Journal

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【書評】日本再興戦略

投稿日:2018年2月4日 更新日:

落合陽一氏の新刊です。

電車の広告にもなっているようなのでご存知の方も多いと思いますが、売れてるみたいです。

本書では欧米とは何か、日本とは何か、という文化史的な切り口からテクノロジーが変えていく近未来の世界を描いています。

そして描かれる未来の姿は決してSFではなく、VRやAR、AI、5G、ロボティクス、ブロックチェーンといったすでに存在する技術の先にある現実的な近未来の世界。もちろん、自動車運転の未来についても言及しています。

たとえば僕は、タクシーに乗っているときに、車に乗っているとは思っていません。(中略)そこで何をするかはユーザーが自由に決めればいいのです。

ただし、こうした大きな潮流を日本の自動車メーカーはとらえ切れていません。「End to End」のトランスポーテーションという概念を受け入れられず、「ユーザーにどう車をつかってもらうか」をおせっかいに定義しすぎています。道具としての車にこだわりすぎているのです。

※End to End:「運転」それ自体を意識しない目的地と目的地の間の移動。

Source: 日本再興戦略 (NewsPicks Book)

要はたかが移動手段のくせに、ユーザーの価値にならないところにこだわりすぎだという指摘。まさに持続的イノベーションの弊害(車文化の否定ではないです)。

EV Journalでも近未来のクルマはコンセプトや性能を競うものから、社会を構成するひとつのピースとして価値やサービスを生み出すMaaX(Mobility as a X)にシフトしていくと考えています。これをEV3.0と定義しているのですが、落合氏の考えにも近いものを感じます。

ニュル最速とか0-100km何秒とか、もう飽きた

また、日本は少子高齢化による人手不足やロボット・テクノロジーに対する親和性が高い国民性であること、そして知能化やIoT化を支える5G(第五世代移動通信システム)の導入計画も先行していることなどから、まさに自動化技術で世界をリードする土壌が整っているんです。

そう考えると、「FUN TO DRIVE, AGAIN.」とか「Be a driver.」といった昭和くさいスローガンが色褪せて見えませんか?

ちなみにこの本、販売開始前に増刷が入るぐらいの人気らしいので、書店を彷徨うヒマのない方はアマゾンでポチッとやるのがオススメです。間違いなく今年の必読書となりそうです。

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