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充電不要!ソーラーEVのSono Motors「Sion」量産試作モデルのデザイン公開

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ドイツ発ソーラーEVベンチャー

ドイツSono Motorsは、同社による電気自動車「Sion」の量産試作モデルを公開した。夏場であれば、充電不要で通勤に利用できる。

「Sion」は、ルーフ、ドア、ボンネット、リアなど、エクステリアのほぼ全面にソーラーパネルが組み込まれているのが特徴。このパネルが発電した電力でバッテリーを充電して走行する仕組みだ。発電量は天候や日照時間に左右されるが、7月であればソーラーパネルで発電した電力だけで最大で34キロ走れるという。

Source: えん乗り(2019/3/5)

 

 



本当に34kmも走れるの?

結論から言うと、ソーラーだけで34kmというのはかなり好条件が重ならないと出ない数字であると思われます。

 

Sionの量産試作モデルの太陽光発電システムについては細かい数字が開示されていないようですが、同社WEBサイトによると

A total of 248 cells can generate a peak value of 1272 watts with an efficiency of 21 %. The modules are seamlessly integrated into the body.

Source: Sono Motors

ということで、最大出力1.272kWなのだそう。

また、電費は140Wh/km(WLPT)とのこと。

 

ソーラーパネルの一日の発電電力量は

発電電力量(kWh/day)=日射量 × 太陽電池容量(kW) × 温度補正係数 ×設置方式による温度上昇への影響係数 ×その他損失 × 影の影響による損失係数 × 昇圧ユニット変換効率 ×パワーコンディショナの変換効率

Source: 京セラ

なので、

日射量:3.67kWh/m2/day   (東京・真南向き)
太陽電池容量:1.272kW
温度補正係数:0.9 (冬季)
設置方式の影響係数:1.0 (屋根設置)
その他損失:0.95 (配線、受光面の汚れなど)
影による損失:1.0 (日陰にはならないと仮定)
昇圧ユニット効率:1.0 (損失無しと仮定)
パワーコンディショナ効率:0.95(家庭用ソーラーパネルの数値で代替)

として計算すると、発電電力量は3.79kWh/dayとなります。

バッテリーへの充電効率を80%とすると、利用可能な電力量は3.03kWh/day。

電力消費率140Wh/kmで走行すると、走行距離は3.03 ÷ 0.140 = 21.6km

 

ここでの試算は東京の条件ですが、そこそこ晴天の日に丸1日青空駐車をした状態で20kmちょいぐらいが実力であるものと推測されます。

 

実際、Sono Motorsが公開しているデータでもアベレージ20kmぐらいなのでイイ線行ってるんじゃないでしょうか。

 

とはいえ、20kmですよ!1日放っておくと20kmも走れちゃうんですよ!2日放っておくと40km!

まさに通勤程度であれば充電不要。

もちろんEVなので、バッテリーに充電すればわざわざガソリンスタンドに行って給油する手間もかかりません。

 

気になるお値段は?

欧州での価格は2万5,500ユーロ(約323万円)から。すでにプリオーダーが開始されており、Sono Motorsはこれまでに9,460台受注したと発表している。「Sion」の機能を見れば、この高い人気は納得できる。もちろん使い方にもよるが、近距離の通勤であれば購入後、充電がほとんど不要で利用できるからだ。そう考えると2万5,500ユーロは安いと感じられる。

Source: Sono Motors

いくらドイツでは電力コストが安いからといっても、さすがにエネルギーコストが電気代だけで元を取るというのは厳しいかもしれませんが、すでに9,460台も受注していることを考えると給油の手間なども含めて考えるとアリって人も多いのではないでしょうか。

 

他のメーカーも追従するかな?

ちなみに発電した電力をそのまま走行用に使えば昼間は充電しなくても無限に走れるんじゃないか・・・と思う方もいるかもしれませんが、残念ながらこれはダメです。

Sionのモーターの定格出力は公開されていませんが、原付電動バイクのモーター定格出力でさえ0.6kWですので、電気自動車のモーター出力に対してソーラーパネルの出力が1.272kWでは全く足りません。

Sionは「ソーラーで発電した電力を一旦バッテリーに貯めてから使う」という形態だからこそ、実用的な形のクルマの形状にすることができるのです。

 

ただ、仮にこれで実用的なソーラーカーのケーススタディを示すことができたら、コンセプトによってはソーラーEVという夢のクルマが成立するという可能性を世に示すことになるので、それだけでもかなりの偉業です!

きっとこれに追従するメーカーも現れるんじゃないでしょうか。

 

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Sono Motors公式WEBサイト

 



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