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ヤフコメの反応:EVシフトの本質は環境対策ではない

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ヤフコメは世論のバロメーター

私はブログ記事を書くにあたっていくつか気にしていることがありまして、その中のひとつに「ヤフーニュースのコメント欄のレベルを意識する」というものがあります。

ヤフコメって少し意見が偏ってたりもするんで注意は必要ですが、なんだかんだでいろんな人が見ますのでマスの意見に近いんじゃないかと。

 

そんなYahoo!ニュースで、ポルシェのEVに関して興味深いコメントがトップになってました。

2019年後半に「ポルシェEV」こと「タイカン」が登場予定。テスラは「モデル3」の生産を増強させ、他メーカーも各社EVに力を入れる。果たしてポルシェのEVは勢力図を一変させるのか?

Source: Yahoo!ニュース(2019/1/6

あくまで肌感覚なんですが、1,2年ぐらい前の感じだと「実はCO2排出量ではエンジンのほうが少ない」みたいな意見が多く見られたような気がします。

Yahoo!ニュースの古い記事が残ってないので、あくまで肌感覚ですがw

 

ところが今年になると、世界的なEVシフトの本質は環境対策じゃなくてゲームチェンジだということが世間にも浸透してきたようで、中国の国策に触れる記事がトップコメントになってるんです。

これは大きな進歩ですよ!

 

今でもわりと技術的な専門色の強い記事ではEVが普及しても実はCO2は減らないんじゃないかとか、EV普及予測の科学的根拠が乏しいというような意見が出たりしますが、EVシフトの本質は完全に政治経済のイシューです。

したがって技術的にはいろいろな見方はあることは否定しませんが、ビジネス的にはこの流れが逆戻りすることはないと腹をくくるべきです。

 



ヤフコメ民が考えるEV普及の課題は?

Yahoo!ニュースをざっと見ると、ヤフコメ民が考えるEV普及の障壁は次のようなものがあるようです。

  1. EVが普及すると電力需要が逼迫する
  2. バッテリーがすぐ劣化するので使い物にならない
  3. コストが高いので金持ちの道楽にとどまる
  4. 充電時間が長いので不便
  5. 充電インフラが少ない

ではこれらの障壁について軽く検証してみましょう。

 

「EVが普及すると電力需要が逼迫する」説

結論から言うと、日本でEVの保有シェアが15%もの数字に達すると仮定しても、電力消費量の増分は2%程度

むしろエンジン車からEVに転換すると石油需要は低下し、さらにWell to Wheel(油井から車輪まで)のエネルギー効率も向上するので、エネルギーの需給は相殺してさらにお釣りがくるとみられています。

 

まあEVの保有シェア15%って結構な皮算用ですけど、それを考慮してもエネルギーの需要が逼迫することはありません!

 

「バッテリーがすぐ劣化するので使い物にならない」説

おそらく初代リーフの中古相場などを見て言っている話かと思われます。

一方でテスラ・モデルSを対象に行われた調査では、24万kmも走行してもバッテリーの性能劣化は平均10%以下であるデータが示されています。

日本国内の登録車の年間平均走行距離は1万km程度なので、24年間も乗れちゃいますねw

ちなみに日本の乗用車の平均所有年数は8年程度ですので、大半の人は劣化を意識する前に買い替えです。

 

ちなみにEU、カナダ、イギリス、アメリカのテスラオーナーを対象とした別の調査では35万km以上走っても性能劣化は平均10%以下であることが示されています。

 

この特性は車種やメーカーによってバラツキはありますが技術的には解決策が確立されているので、他のメーカーのクルマについても解決に向かう問題であるといえるしょう。

 

コストが高いので金持ちの道楽にとどまる

2019年時点、EVの車両コストは確かに高いです。

新車販売の4割を電気自動車が占めるノルウェーの普及促進策を見ると、確かに消費者の経済的負担の低減を狙い撃ちにすることが効果的であることがわかります。

 

ただ、国によってはEVはすでにガソリン車を所有するよりも年間コストが低くなっているという調査結果も出はじめています。

車両価格の多くを占めるバッテリーコストが量産効果で下落傾向にありますので、コストの問題は数年以内に大衆車レベルでもエンジン車に引けをとらないレベルになっていくでしょう。

 

「充電時間が長いので不便」説

確かに日産リーフなどはCHAdeMO急速充電を使ってもバッテリー80%まででも約40分かかるので長いといえば長いですが、ポルシェが採用予定のCCS2.0規格の最大出力350kW急速充電器は10分で320km走行分の充電が可能となります。

さらに次世代のCHAdeMOはCCS2.0を上回る最大出力400kWの規格がリリースされています。

 

ただ充電時間については次の項目と絡めて考えると、すでに待ち時間はゼロは達成されています。

充電インフラが少ない

2019年1月現在、EVSmartさんによると日本国内の充電器数は急速/普通合わせて2万件以上あります。

日本国内のEV/PHEVの保有台数が20万台程度なので充電器の数が多いのか少ないのかよくわかりませんが、そもそもEVはガソリンスタンドのように外出先で充電しながら使うのは無駄が多いんですよね。

 

私見ですが自宅の駐車場に数万円の充電器があるのが最強。寝てるうちにフルチャージで数百km走れます。よって待ち時間ゼロ。

 

この観点に基づくと残された課題は「集合住宅や月極駐車場にどうやって充電器を設置するか」という点に集約されるものと思われます。

 

まとめ

今回はヤフコメ民が考えるEV普及の障壁について考えてみました。

まだ少し不便なところはありますが、ほとんどのものがほぼ方向性が見えている課題ばかりであり、2020年にヤフコメがどのような論調に転じているかとても楽しみです。

 



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