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テスラ、またしても居抜きで自動車工場ゲットか

投稿日:2018年12月8日 更新日:

テスラCEO、GM工場の購入に関心

米ゼネラル・モーターズ(GM)が2019年に生産を止める北米の工場について、競合する米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が購入に関心を持っていることが7日、明らかになった。実現性は不透明だが、テスラは10年にGMとトヨタ自動車の旧合弁工場を買い取って電気自動車(EV)の量産を始めた経緯があり、注目を集めそうだ。

Source: 日経新聞(2018/12/08)

 

自動車の量産工場を新規に作ろうとすると、一般的に1,000億円はくだらないといわれます。

 

ところがテスラはリーマンショック後の2010年、GMとトヨタの合弁会社であるNUMMIの工場がGMの経営破綻によってたたき売りになっていたところを居抜きで買収しました(厳密にはトヨタとの共同生産を経て買収)。

NUMMI時代のフリーモント工場

このときの金額は4,900万ドル、2010年当時のレートでたった39億円!

 

当然のことながら、自動車工場のプレスや溶接、塗装、鋳造、鍛造、機械加工、組立などの各工程は車種に応じて作り込んであるのでそのままテスラの車を作れるわけではありません。

ただ、工作機械などはそれなりに汎用性がありますし、何より教育コストをかけることなく自動車生産に精通した労働者という人的資産も手に入れることができたというのは、かなりオイシイ買い物だったのではないでしょうか。

 

こうした経緯が現在のテスラの量産体制を支える原動力となっています。

現在のフリーモント工場。
外観は塗り替えただけ・・・!

 



EVメーカーの勝ちパターン

日経新聞がマニアックな指摘をしています。

新規参入を目指すEVメーカーの間では、既存のガソリン車の工場を居抜きで買い取ってEV向けに転用する動きが広がっている。住友商事などが出資する米EVベンチャーのリヴィアンも三菱自動車が生産を停止したイリノイ州内の工場を17年に買い取り、20年から大型EVを量産する計画を示している。

Source: 日経新聞(2018/12/08)

テスラが一定の成功をおさめていることで、大手自動車メーカーが手放した居抜きの工場を買い取ってEV向けに転用するという手法は、新規参入メーカーにとって勝ちパターンであるという認識が広がりつつあります。

新規参入勢にとって自動車の生産というのはかなりハードルが高いはずなので、どの企業も工場が市場に放出されるのを虎視眈々と狙っています。

 

実際、米EVベンチャーのリヴィアンは2017年に三菱自動車から買い取ったイリノイ工場でEVの生産を計画していますし、同じく米国のフィスカーもかなり大規模な居抜き物件を選定中。

 

かくして、GMが生産を停止するとされる5つの工場が自動車ビジネス市場に放出されるわけですが、そのうちのいくつかはテスラが買わなくてもどこかのEVベンチャーが買収するでしょう。

 

電気自動車メーカーが雇用の受け皿になるんなら、トランプ大統領のEV嫌いもおさまるかな?

 

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