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燃料税増税でフランス暴動。大統領「ガソリン税が高ければ電気自動車に乗ればいいじゃない」

投稿日:2018年12月3日 更新日:

温暖化対策で燃料税を増税

パリのシャンゼリゼ通りでの暴動につながった燃料税の増税ついて、フランスのマクロン大統領は「増税は撤回しない」と明言しました。

シャンゼリゼ通りでは、燃料税の増税に反対するデモ隊の一部が暴徒化して治安部隊と衝突しました。増税は温暖化対策としてガソリン車などから電気自動車などへの切り替えの促進を狙ったものですが、市民からは生活の足に影響が出ると反発の声が上がっています。マクロン大統領は27日の演説で改めて環境問題の重要性を訴え、「増税は撤回しない」と強調しました。しかし、市民の不満の声は収まらず、今週末もデモが行われる可能性があります。

Source: テレ朝ニュース(2018/11/28)

マリー・アントワネットかよw

 



フランスの脱石油は既定路線

マクロン大統領は前オランド大統領政権時代に掲げた「脱石油・脱原子力・再生可能エネルギー推進」の方針を踏襲し、2017年の選挙公約として以下のものを挙げていました。

  • ガソリンとともにディーゼル燃料に対する増税を実施し、石油燃料の消費を抑制
  • 2040年までに化石燃料自動車を廃止する将来構想を提示
  • 電気自動車向けの充電スタンド設置に対する政府支援

Source: SustainableNews(2017/05/12)

ということで、燃料税の増税については「いや、コレ初めから言ってましたやん?」って感じなんじゃないでしょうか。

 

まあ増税しようがしまいがガソリン価格は上がっていたので、手段の是非はともかく再生可能エネルギーへの転換を促して石油の需要を抑制するというのは正しい方針のような気がしますが。

とはいえ、庶民の鬱憤が溜まっているときに増税を打ち出したのはタイミング悪かったですね。

 

マクロンもうちょい空気読めよ・・・

 

そのころ日本では

燃料税をアップして電気自動車の普及を促すなんていささか強引な気がしますが、そのころ日本では・・・。

政府・与党は自動車に関する税制の抜本的な見直しを検討する。現在の排気量などに基づいた課税から、走行距離などに基づく課税に見直す。電気自動車(EV)や、車を所有せずに共有する「カーシェアリング」の普及など車を取り巻く環境変化に対応するのが狙い。年末にまとめる2019年度与党税制改正大綱に将来的な検討課題として盛り込む方針で、見直しは20年度以降になる見込みだ。

Source: 毎日新聞

ということで、エンジン車に乗ろうが電気自動車に乗ろうが課税されます。

 

電気自動車からも税金を取ろうとするあたり、日本のほうが狡猾ですね。
こりゃ日本で暴動が起きてもおかしくないな・・・w

 

電気自動車のほうが経済的・・・かも?

蛇足ですが、マリー・アントワネットが発したとされる「パンがなければお菓子を食べればいい」の真意をご存知ですか?

世間では身分の高い人が庶民に対して言った高慢な言葉だと思われていますが、本当の意味は「パンの原料となる小麦の価格が高騰、それであればブリオッシュ(安い小麦を使った菓子パン)を食べればいいじゃない」ということ。

 

だからマクロン大統領の真意も、「ガソリンの原料となる原油価格が高騰、それであれば経済的な電気自動車に乗ればいいじゃない」なのかも。

 

実際、イギリスではガソリン車を所有するよりも電気自動車のほうがトータルコストが安くなってますので、原油価格が高騰しているフランスでも電気自動車のほうが合理的かもしれません。

 

増税延期もデモは収束せず

そうこうしているうちにフランスの抗議デモは激化し、数十年ぶりの大規模な暴動に発展。

パリ市内の商業地域や観光地で車が放火されたり死者が出るなど、市民生活に混乱が生じています。

 

これを受けてマクロン政権は、

フランスのフィリップ首相は4日、テレビを通じて演説し、来年1月1日に予定していた燃料税引き上げを6カ月延期すると発表した。また、電気・ガス料金の値上げも「冬の間は凍結する」と表明した。ただ、デモ運動側は措置を「不十分」として、今後も抗議行動を継続すると明らかにした。

Source: 時事通信(2018/12/04)

悪手を打っちゃっいましたね・・・。

こういうどっちつかずの対応は改革派と守旧派の両方から嫌われます。

選挙の争点ではなかったにせよ、マクロン大統領は燃料税の増税を公約にしてましたからね。

 

ちなみに抗議行動は「燃料税を上げるな!」から始まったのですが、もはやデモ隊が石油のサプライチェーンに嫌がらせをしてガソリン需給を逼迫させるなど、意味不明な行動に出ています。

デモは4日も続き、首相の演説を前に、各地でデモ隊が石油貯蔵所を占拠した。燃料供給は滞り、ガソリンスタンドには長い車列ができた。

Source: iza(2018/12/4)

デモ隊が暴れてるせいで、ますますガソリンの値段が上がるんじゃないの?

 

さらに、6ヶ月の増税延期を宣言した翌日。

フランス政府は5日、2019年中の燃料税の引き上げを断念した。パリをはじめ各地での抗議デモの過激化を受け、フィリップ首相は4日、当初19年1月から実施する予定だった燃料税増税を6カ月延期すると発表したが、デモ収束の動きは見えず、マクロン政権はわずか1日でさらなる譲歩を余儀なくされた。

Source: 時事通信(2018/12/06)

ということで、事実上、ゴネて暴れたデモ隊の脅しに屈する形で増税を断念する事態となっています。

 

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