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米GM、北米で1万4千人解雇へ EVなどに経営資源投入

投稿日:2018年11月28日 更新日:

電気自動車や自動運転車に経営資源を集中

米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は26日、米国とカナダの計5工場の生産を停止する計画を発表した。大規模なリストラで2020年末までに60億ドル(約6800億円)を捻出し、電気自動車(EV)や自動運転車の開発に経営資源を振り向ける。米メディアによると、北米全体で1万4千人規模が一時解雇される見通しだ。

メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は「企業の長期的な成功のために、市場の変化に対応する」と説明した。これに対しトランプ米大統領は26日、GMの判断に「気に入らない」と不満を示した。

Source: 共同通信

 



リストラ概要まとめ

各メディアから情報が断片的に出ていてわかりにいので、以下にリストラ概要をまとめます。

  • 米国とカナダの計5工場の生産停止
    3つの車体組み立てラインを停止(2019年から)
    2つのエンジン製造工場を閉鎖(2019年12月以降)
    労働者はレイオフ
  • 北米以外の2工場を閉鎖
    2工場の内容は不明
  • 6車種を生産終了
    キャデラックXTSおよびCT6、ビュイック・ラクロスとシボレー・インパラ、クルーズ、ボルト
    SUVやトラックなど利益率の高い車種は残る
  • 北米の正規・非正規従業員を15%削減
    ホワイトカラーやエンジニアなどが対象。
    8000人規模となる見通し
  • 管理職ポストの人員を25%削減
    「意思決定の迅速化」を目的とした人員整理
    規模は不明

メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は、削減が自動車産業を巡る変化に対応するものとし、「市場の現実に合わせ生産能力を適正化しようとしている」と指摘。向こう2年間で電気自動車と自動運転車への資源投入を倍増させるとしています。

EVに集中するといいつつPHEV(プラグイン・ハイブリッドカー)であるシボレー・ボルトを生産終了するのは腑に落ちない感じがしますが、抜本的にラインナップを刷新する意図があるとみられます。

 

11月1日にGMがリストラのために最初に着手することが報じられたのは、勤続12年以上の社員を対象とした1万8000人規模の早期退職募集でした。

このとき「11月19日までに予定の人数に到達しなければ強制解雇」と条件がついていたので、このたび1万4千人のレイオフに踏み切ったということは、労働者が応じなかったんでしょうね、当たり前ですが。

 

全米自動車労組(UAW)は反対する意向を表明。

GM側との交渉を担当するディッテス副委員長は「GM側の決定をそのまま鵜呑みにするつもりはない」と明言しているそうですが、そのままだとGM全体が共倒れになるリスクをはらむので、リストラは受け入れざるを得ないでしょう。

 

対岸の火事ではない

何度も書いてますが、欧米の自動車会社で始まっているリストラの動きは対岸の火事ではありません。

というのは、リストラの理由はグローバルな事業環境の変化によるものだから。

 

現にGMは

GMは中核の自動車事業で人員削減を進める一方、自動運転車をはじめとする新技術開発部門ではなお増員している。

としていますし、先日報じられたVWのリストラ

独国内の2工場を新たに電気自動車(EV)工場に転換するほか、自社での電池生産にも乗り出す。

としており、ビジネスの軸足が変わることを示唆しています。

 

そしてGMもVWも電気自動車や自動運転にリソースを振り向けるために、真っ先にエンジンの生産能力縮小に着手するとしています。

このあたりがかつて日本の半導体や電機業界などで経験したリストラと根本的に異なるところで、自動車の場合はどの会社も同じような事業環境の変化に直面しているので、同業他社が受け皿として機能しません。

 

世界的に自動車市場を取り巻く環境が変化し、技術領域も自動運転や電動にシフトしていますので、日本でも同じようなことが起きても不思議ではない。

むしろ日本は既存事業のレガシーコストが大きいので、一旦火がつくとGMよりも大胆な改革が迫られる可能性さえあります。

 

それでもあなたがエンジンと心中する覚悟があるなら結構。骨の髄までしゃぶりましょう。

 

少しでも先行きの不透明感や危機感を感じるなら早く逃げましょう。

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