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VW、EV増産へ。ドイツ国内工場はEV生産拠点に刷新

投稿日:2018年11月15日 更新日:

VW、EV増産に向け協議

フォルクスワーゲン(VW)の監査役会は16日、電気自動車(EV)の生産計画の是非をめぐって決議を行う。この計画が採択されれば、世界最大の自動車メーカーがEVの増産に向けて大きく舵(かじ)を切ることになる。

フォルクスワーゲンの経営陣は、ドイツのエムデンとハノーバーの2工場で2020年代初めにEVの生産を開始できるように改修を検討しているという。

Source: 日経新聞(2018年11月13日)

見出しだけだと少しわかりにくいトピックですが、EVの生産拡大にともなう組織の見直しを組合側が了承するかどうかという岐路に立たされている、というニュースでした。

 

 

そして協議の結果。

独フォルクスワーゲン(VW)は16日、2023年までの5年間で電動化や自動運転などの次世代分野に440億ユーロ(約5兆6千億円)を投資すると発表した。

(中略)

独国内の2工場を新たに電気自動車(EV)工場に転換するほか、自社での電池生産にも乗り出す。

(中略)

19年からEVを量産する東部のツウィッカウ工場に加え、現在、中型車「パサート」を生産する独北部エムデン工場を22年にEV専用工場に刷新する。商用車ではバンを生産するハノーバー工場で、「ワーゲンバス」の現代版「I.D.BUZZ」を生産する。3工場で年間約80万~100万台のEVを生産する見通しだ。

外部調達に頼っている電池は、自社もしくは合弁による生産の最終調整に入った。ディース氏は「年間150ギガワット時必要だが、現在、欧州の生産能力は20ギガワット時しかない」と必要性を強調する。

Source: 日経新聞(2018年11月17日)

この期に及んでドイツ国内でのエンジン車生産にしがみついても誰も得しませんからね〜。

ディーゼルゲート事件からの見事なまでの損切り!

 



EVへの生産シフトで雇用者数が減少

現在、エンジン車を生産しているドイツ国内の工場は、主力車種の販売不振でリストラの危機にさらされています。

このためVWの経営側はドイツ国内の雇用を守るため、複雑で時間のかかるエンジン車の生産を人件費の安いチェコに移転し、ドイツ国内の工場は今後増産が見込まれるEVの生産拠点に刷新しようとしています。

 

また、EVの生産に必要な部品は従来型自動車の3分の2に減少するため必要な人員数が少なくなることも指摘されていますが、経営側は従業員を余剰人員として解雇するのではなく、高齢従業員に引退を促すことで人員削減を図りたい考えなのだそう。

 

EVシフトによるリストラが現実のものに

今回のニュース、たしかに長年エンジンの生産に慣れ親しんできた従業員にしてみれば大変かもしれませんが、このままズルズルとエンジン車の生産をドイツに残しておいても良いことは無さそうなので、傷が浅いうちにEVの生産拠点に刷新するほうが労使ともにハッピーな気がします。

 

ドイツでは2030年までにエンジン車の販売を禁止する決議案が可決されていて、国家レベルで自動車の電動化に向かって邁進しています。

また、EVシフトによるリストラの予測も2016年あたりから活発に報じられていたので、いよいよ現実味を帯びてきたなという印象。

 

自動車の電動化に伴うリストラは非常に厄介で、背景が産業構造の転換なので同業他社が受け皿として機能しないという特徴があります。

したがって危機が顕在化してからリストラに着手すると行き場を失った労働者の反発が大きくなるので、VWのように先手を打っておくのが得策であるといえましょう。

 

この流れ、ドイツと同じような産業構造である日本に波及すると大混乱になりそうですね・・・。

 

日本の御用労組では議論すらできないと思うけど・・・

 

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