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ダイソンがシンガポールでEVを生産する3つの理由

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ダイソンの電気自動車、シンガポールで製造へ

高級掃除機で知られる英家電メーカーのダイソンは23日、独自の電気自動車(EV)をシンガポールで製造すると発表した。工場は2020年に建設が完了し、21年に最初の車を発売する予定という。同社は1年余り前にEVを製造する計画を明らかにした。

ダイソンは既にシンガポールで1100人前後を雇用し、モーターを製造している。

シンガポールは高成長市場へのアクセスが良く、サプライチェーンが広範で、高度に熟練した労働力があるとしている。

Source: Reuters

開発は英国、生産はシンガポールです。

 



ダイソンがシンガポールでEVを生産する3つの理由

シンガポールで自動車を生産する会社がほとんどない中で、Dyosonが進出を決めた理由を考えてみたいと思います。

 

主要自動車市場へのアクセスが良い

シンガポールはマラッカ海峡に面していて物理的なアクセスが良いという点ももちろんですが、重要なポイントは日本・米国・EU・中国・インドなど、主要な自動車マーケットとEPA・FTAを締結しているという点も見逃せません。もちろんASEANも。

 

これが日本からだと、EPA・FTAを締結している主要相手国はアセアン、インド、EUなど。

特に中国は輸入車に25%もの関税を課しているので、対中FTAを締結しているアドバンテージは大きいです。

 

エレクトロニクス産業の集積がある

エレクトロニクス産業はシンガポールの主要産業の一つで、世界のトップ 10 の EMS 企業(電子機器の受託生産企業)のうち 6 社が、シンガポールでビジネスを展開しています。

 

EVになると部品点数が減り、従来のエンジン車のように「すり合せ型」のモノづくりではなく、パソコンやスマホのように標準化されたモジュールを組み合わせるだけの「組み合わせ型」になると言われています。

実際、EMS業界最大手のFlextronics(フレクストロニクス)は過去に米国の電動バイクメーカー・Brammoの製造パートナーとなったこともあります。

今年(2010年)7月に紹介した電動バイクメーカーのBrammoは世界製造パートナーとしてFlextronicsを選定したと発表した。

Source: techcrunch

Brammo

 

こうしたことから、エレクトロニクス産業の集積によって培われた「組み合わせ型」の製造技術は、電気自動車への応用に適しているといえるでしょう。

 

人材の多様性がある

シンガポールにはエレクトロニクス産業が集積している一方で、日本のように大規模に自動車産業が集積しているわけではありません。

このため自動車に関連する人材が不足しているものと見られます。

 

ダイソンが日本に拠点を持ってきて年収1000万円程度で「俺達と革新的なクルマ作ろうぜー!」って募集をかけたら大量に流出するんじゃないの?なんて期待してましたが甘かった・・・。

 

シンガポールは積極的な移民政策をとっていることでも知られ、海外からの労働者を受け入れる土壌があります。

いくら日本なら優秀な自動車関連産業の人材が(驚くほどの薄給で)確保できるといっても、貿易や企業経営の環境が悪い日本にわざわざ拠点を持ってくる必要性は低く、それならシンガポールで人材を募集すれば国外からも人が集まるので問題なしということなのでしょう。

 

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