自動運転トラックの現実解、「レベル3飛ばしてレベル4に」
自動運転レベル3が難しいのは、クルマからドライバーへの権限委譲。
しかし人間はよそ見をしたり居眠りをしたり、いざという時に全く頼りにならないことに見切りをつけたGoogleは、一足飛びにレベル4(無人運転)の実用化を目指す方向にシフトしています。https://t.co/jn4pU7kmYl
— ごぼう氏 (@evjournal_jp) 2018年7月24日
自動運転や無人運転を実現するにあたって越えるべきハードルはいくつかありますが、そのひとつがシステムからクルマへの「権限委譲」。
自動運転とひとくちに言っても、実現しているテクノロジーや運転タスクによってレベル分けされています。
このうち、レベル0〜3までは状況に応じて運転者の介入が求められるのですが、これがクセモノ。
性善説の限界:人間は信用できない
かつてGoogle(現Waymo)が自動運転の開発を開始した頃、車内に取り付けられたカメラでドライバーの様子を観察していたそうなのですが、その多くはスマホをいじったり、居眠りしたり、食事したり・・・、とてもじゃないけどシステム側からの要請に応じて人間が運転できる状況ではなかったそうです。
このため、Waymoは「人間は信用できない」という前提のもとに自動運転システムの開発に取り組み、大手自動車メーカーのようにレベル0,1,2,3・・・と持続的イノベーションを重ねるのではなく、完成度は低くともいきなりレベル4、すなわち無人運転の実現を目指すという破壊的イノベーション的なアプローチで仕掛けることとなりました。
テスラの事故で潮目が変わった
そこに追い打ちをかけたのが2018年3月に発生したテスラ・オートパイロット作動時の死亡事故。

事故直前に数度にわたってハンドルに手を置くよう警告表示が出ていたが、少なくとも衝突の瞬間に至る6秒間はハンドルを握った痕跡がなかった。
これを受けて欧米メーカーやIT企業は「やっぱ人間に頼るのダメじゃね?」という論調に一気に傾きました。
実際、実証実験で「いきなりレベル4」を志向するものは多く、直近では日の丸交通とZMPの自動運転タクシーの実証実験もレベル4相当です。
したがってトラック輸送においても「現実解はレベル4」という見方はあながち的外れではないでしょう。
参考記事
日の丸交通とZMP、自動運転タクシーの実証実験のユーザー募集中