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ガソリンスタンドがピンチ!これ以上燃費を良くしないで・・・

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ガソリンスタンドが急速に減少!インフラとして役に立たなくなる危険

ガソリンスタンドは、1994年のピーク時には約6万件であったが、現在は約3万件と半減し、さらに減り続けている。要因は行政の政策などいろいろあるのだが、『車の燃費が良くなった』こと、『車の走行距離が少なくなった』こと、『車の台数が激減した』ことなどが考えられている。

Source: 財経新聞

最近、地方の中山間部などに行くとガソリンスタンドが廃業しているのを目にすることがありませんか?

 

これまで自動車業界と蜜月の関係にあったガソリンスタンド業界は危機を迎えています!

 

危機を煽ってばかりではしょうがないので、さっそくデータを見てみましょう。



ガソリンスタンドクライシスをデータで見てみよう

自動車の平均燃費の推移

出典:国土交通省「運輸部門における地球温暖化対策」(平成25年9月)

 

自動車の燃費は年を追うごとに良くなっています。

1990年代後半からの燃費の改善は、各車種の燃費が改善したことに加え、軽自動車やハイブリッド自動車など低燃費な自動車のシェアが高まったことが大きく影響しています。

近年は電動化技術によりますます燃費は向上していますので、このトレンドは今後も続くとみて良いでしょう。

 

国内の自動車保有台数の推移

続いて自動車の保有台数です。

国土交通省「交通関連統計資料集」

 

少しデータが古いですが、2006年頃には国内の自動車保有台数はすでにピークアウトし、わずかながら減少に転じています。

自動車ユーザーは人口とほぼ連動しているので、日本の少子高齢化が反転しない限りこの傾向は続くでしょう。

 

移動・輸送のエネルギー消費量の推移

では実際に日本国内における移動・輸送のエネルギー消費量はどのような状況でしょうか。

出典:資源エネルギー庁「エネルギー白書 2016」より作成

 

つまり自動車の燃費が向上し自動車の保有台数が頭打ちなることで、2000年代初頭からエネルギー消費量はすでに減少に転じていることがデータから読み取れます。

上のデータは輸送部門全体ですので自動車以外の航空・鉄道・船舶も入っていますが、日本の輸送部門のエネルギーはガソリンと軽油で約9割を占めていますので、ほぼ自動車のエネルギー消費を表していると考えて良いでしょう。

資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」をもとに作成

 

したがってガソリンの需要は年々減り続けており、今後も減り続けることが予想されます。

 

ガソリンスタンドの件数

ではガソリンスタンドを取り巻く状況はどうでしょうか。

棒グラフで示される事業者はともかく、SS数が平成6年(1994年)から急速に減少しています。

ガソリンスタンドの経営はガソリン価格やセルフSS解禁などの法改正なども関連するので、単にガソリンの需要だけでは語れない側面はありますが、経営環境の悪化によってSSの数が減少の一途をたどっています。

これにより、自動車ユーザーの利便性は確実に悪化しています。

 

まとめ

ガソリンスタンドインフラの問題についてはこのブログでも度々取りあげていますが、この業界はすでに構造的に賞味期限が切れています。

皮肉にも、これまで共依存の関係を育んできた自動車の性能が進歩すればするほどガソリンスタンドの崩壊が早まる、という負のスパイラルに陥っています。

 

メディアなどでこの負のスパイラルを指摘するものはありませんが、これから2〜3年でEVの市場投入が相次ぐと、この傾向はより鮮明に顕在化してくるでしょう。

 

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