働き方

まだ自動車メーカーで消耗してるの?

投稿日:2018年7月15日 更新日:

こんばんは、ごぼう氏です。

今日は私が自動車メーカー勤務時代に経験したブラックな労働環境についてご紹介します。

 

日本に自動車メーカーは数多くありますが、どの会社もケイレツという産業ピラミッドの頂点に君臨する存在です。

伝統的に労働組合の力も非常に強いことから、世間的にはホワイトな労働環境であると認識されている業界だと思います。

 

今日はそんなホワイト企業の中に巣食うブラックな労働環境のお話です。

私の経験が読者のキャリア形成の一助となれば幸いです。

うつと適応障害の違いをご存知ですか?

2018年5月6日付けのYahoo!ニュースで気になる記事がありました。

ちょっと長いけど引用します。

従業員に対する安全配慮義務の観点から、管理職はメンタルヘルスに関する研修を受けることが義務付けられている。こうした取り組みが進んでいるものの、「従業員のメンタルヘルス不調を認めたときにどう対応すべきか、実行性のある内容ではない場合が多い」と渡辺医師は指摘する。

例えばミスをした部下が、当たり前の反応として落ち込んでいるのか、不向きな仕事を強いられることによって「適応障害」を発症した状態なのか、または鬱(うつ)状態であるか、一見して見極めることは難しい。

しかしここで問題なのは、管理者が原因を特定できないことではなく、メンタルヘルスの不調が「医療的な介入が必要な問題という発想が抜けていることだ」と渡辺医師は話す。

管理者に「落ち込んでいる部下に対し、どう対応するか」と問いかけた場合、「飲みに誘う」、「励ます」、「人事に相談し、環境を変える」といった答えは出てくるものの、「受診をすすめる」との答は少ないという。

Source: Yahoo!ニュース

私はこれまで何度かの転職を通じて、大企業から中小企業までいろんな職場でいろんな立場を経験してきましたが、どこの職場にも程度の差こそあれメンタルの不調を訴えている人はいました。

でも体感的には鬱(うつ)状態である人はあんまりいなくて、適応障害が大半である印象でしたね。

うつ病と適応障害ってどう違うの?

精神疾患についてあんまり詳しくない方のために簡単に説明すると、適応障害とうつは以下のような違いがあります。

適応障害では、
環境変化によるストレスと明かな因果関係がある
・ストレスがなくなれば、症状もよくなる
という特徴があります。

それに対してうつ病は、
・ストレスが持続的にかかって、少しずつ悪化していく
ストレスがなくなっても、すぐに良くならないことが多い
という特徴があります。

Source: 元住吉こころみクリニック

適応障害を患うということは、何かしら因果関係のあるストレッサーが職場に存在しているということです。

 

では、自動車メーカーの仕事にはどんなストレッサーがあるのでしょうか。

 



狡猾なサービス残業強要の手口

自動車メーカーの業務は非常に広範に及びます。

都会のオシャレなオフィスでバズワードだらけの資料をこねくり回している人もいれば、命がけで車両開発テストに励むエンジニア、果ては朝から晩まで黙々と工場でネジを締めているだけの人もいます。

 

私がかつて自動車の法規対応関連の業務を担当する部署に在籍していた時のこと。

そこは慢性的な工数不足やジタハラ(時短ハラスメント)によるサービス残業が暗黙に強要される部署でした。

 

サービス残業なんて違法行為じゃん

 

サービス残業は確かに違法なんですが、間違っても会社側が直接的に違法行為を強要することはありません。

労働環境の評価指数である有給休暇の取得や残業時間はキッチリルールを守りつつ、どう考えても処理しきれない仕事量が割り振られます。

こうした状況に対して、責任感が強い労働者たちはどうにか仕事を前に進めるべく、自責の念に苛まれて自らサビ残に手を染めてしまうのです。

会社側は当然こうした状況を認識していますが、業務命令をしたわけではないので知らないフリをしています。

そして何かの理由でサビ残が表沙汰になると「ええっ?うちの部署で違法行為!?知らなかった〜〜〜」という白々しい茶番を演じるのです。

つまり労働者側が勝手に違法行為を働いた、という構図になっているのです。

こうした状況に対して、ときどき正義感に駆られて内部告発する人がいて、労働組合や労働基準監督署なんかが立ち入り検査に入ったりします。

ところが組合や労基署は企業の事業や業務の内容に影響力を行使することはできないため、一時的に残業を禁止するなどといった形式的な改善(ペナルティ?)が課され、結果的にさらにジタハラがエスカレートして労働者側の首が絞まるという悪循環に陥ります。

 

そうした面倒な事態を避けるため、労働者は会社側の意図を忖度して違法行為に加担し続けることになるのです。

 

部下の体調が悪い?見て見ぬふりの一択でしょ

サービス残業のような組織の歪みは経営上のリスクであるため、普通は管理側が何かしらの予防的なアクションを講じると思います。

ところが、自動車メーカーではこうした状況に対して的確なアクションがとられることはほとんどありません。

 

よく組織において「名選手は名監督にあらず」といわれますが、自動車メーカーでは現場で名を馳せた「名選手」がそのまま管理職に昇格することが多いので、明らかに不適格な人物がマネジメントを担うケースが非常に多い。

 

こうした「名選手」型の管理者にとってマネジメントといえば、あたかも箱から溢れた積み木を右の箱から左の箱に移すように工数を組み替えて平準化(のマネごと)をすること。

部署間の工数調整なんてやれば優秀なほうで、それすらもやろうとしない人はゴマンといます。

 

工数管理はおろかコーチングのテクニックや最新の組織運営の方法論に疎い、というか興味が無く自ら勉強することもないので、違法行為に対して予防的なアクションがとられることは滅多にありません。

 

また「名選手」型の管理者は「時間が経てば仕事の負荷が下がるはず」とか「本人が自己解決するはず」みたいな希望的観測で現実逃避を図り、見て見ぬふりして時間稼ぎをして逃げ切ることしか考えていません。

そしてたまに運悪く「部下が休職する」というロシアンルーレットに当たってしまうとしぶしぶ対応するのです。

 

この構図、学校で子供がイジメにあっているときに教師が「知らなかった」って言うのと似てますね。

知らなかったわけじゃなくて、自分だけはロシアンルーレットに当たらずに逃げ切れると思っていただけ。

そう考えると、大企業というよりも日本社会の構造問題のような気もします。闇は深いですね。

 

かくして若者は追い詰められる

こうした職場で、私自身も高負荷かつ全く興味の無い業務を担当させられた経験があります。

 

当時、若かった私は周囲の期待に答えようとがんばっていたのですが、頑張れば頑張るほど増える仕事とプレッシャーに苦しめられ、次第にPCの操作ミスや不眠、喉の奥に物が詰まったような違和感、37度前後の慢性的な高熱に苛まれるようになりました。

そしてある日、通勤途上の夜道でボンヤリ考え事をしながら歩いていたところ車に轢かれそうになりました。

さすがにこれはヤバいと病院に駆け込んだところ、適応障害と診断され一発で休職に。

 

こうしたことに対して、よく個人の性格的な問題や精神力の弱さみたいなものを批判されることがあるのですが、この元凶となった部署は私以外にもメンタル疾患による休職者が続出しており、超ホワイト企業の中にありながらも「死のグループ」という異名があるぐらいヤバい職場でした。(ちなみに復職後は「リハビリ病棟」といわれるグループに異動になりました)

 

また私以外にもこうした何らかの心の病を患っていると思われる従業員はいましたが、予防的にアクションがとられたという話はほぼ皆無に等しかったですね。

せいぜい、労働安全衛生法だか厚労省のガイドラインだかに定められたストレスチェックを形式的に従業員にやらせて、アリバイ作りをするのが関の山。

 

その後、ほかの業界も経験したから言えることですが、組織マネジメントという観点において自動車メーカーは非常に遅れています。

マネジメント=工数の平準化だと思っているアホが多い。

なまじボトムアップ型のカイゼン活動が業界の文化として浸透しているせいか、問題を現場に委ねることが正当化されているフシもあります。

 

話し合いという落とし穴

メンタルの不調を抱えた社員がいると、多くの企業では(しぶしぶ)上司との相談や話し合いの場が持たれますが、この対応にどの程度実効性があるのかは疑問符がつきます。

タチが悪いのは、話を聞いてくれる人物がヒラの管理職や産業医、カウンセラーだったりして、人事権など組織に介入する権限を持っていないんです。

前出の組合や労基署もしかり。

 

一応、彼らは仕事や人間関係にまつわるアドバイスを提示してくれたりもするのですが、具体的かつ効果的なアクションが伴わないので、不信感・虚無感が増長するだけです。

「うんうん、辛いよねー大変だよねー。じゃあ2,3日休んだらまた頑張ろうね」って、女の愚痴か!?仕事でそんな話し合いに意味あるかヴォケ!

ましてや、仕事の内容や職場環境に不満があって苦しんでるのに、上司が「飲みに誘う」とか「励ます」とか的外れも甚だしいw

 

あなたが自動車メーカーで消耗しているヒマはない

メンタルの不調に苦しんでいたりキャリア形成に不満感を持っている人の多くは「この状況を今すぐにでもどうにかしたい」と望んでいるので、ダラダラと話して時間を浪費するのはNGです。

酒を飲んでも現実からは逃れられませんし、励まされても目の前の仕事は変わりません。

 

飲みニケーションとか、昭和かよ・・・

 

「名選手」型のマネージャーにとっては、いかなる理由があろうとも戦線離脱する者は厄介者でしかありません。

 

したがって、マネジメントの問題に対して彼らが積極的に動くことを期待するのは時間の無駄。

そもそも組織マネジメントに関する問題解決能力を買われて管理職になる人はほとんどいませんし、いたとしてもあなたの処遇を決める立場ではない可能性が高い。

 

本来、環境が悪い・仕事内容が合わないというのであれば、マネジメント側はグダグダ話し合いでお茶を濁そうとせず、即刻希望の部署へ異動させるべきなんです。

あるいは従業員側もそれが無理筋であることを察知したら、心療内科あたりで適当な診断書を書いてもらって休職し、速やかに転職活動すべきなんです。

 

時間は有限です。

自動車メーカーよりも給料が良い会社はたくさんあります。私のようにフリーランスに毛が生えたような仕事でも食っていける人はたくさんいます。

正気があるうちに、そして私のように死にかける前に転職しましょう。

 

あなたが自動車メーカーで消耗しているヒマはないっ!

CAREER CARVER



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