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NTN:世界初のインホイールモーターEV量産 中国FSATに技術供与

投稿日:2018年5月10日 更新日:

インホイールモーターがついに実用化

NTNは中国吉林省の電動自動車(EV)開発、長春富晟汽車創新技術(FSAT)に技術供与する。タイヤにモーターを組み込んだ「インホイールモーター」と呼ばれる技術で、車両を小型にし、走行性能も上げられる。世界最大のEV市場である中国で新技術を普及させる狙い。

Source:日経新聞

NTNは2003年からインホイールモーター(IWM)の開発をおこなってきました。

現在の市販EVはほとんどがエンジンをモーターに単に置き換えただけのレイアウトであり、車体構造や駆動効率の点でいまいち電動ならではの優位性が活かしきれていないところがありました。

IWMは、デフなどの駆動系部品の削減による車体の軽量化・低コスト化、車輪ごとの駆動力制御(トルクベクタリングなど)そしてモーターがホイール内部に収まることで車体レイアウトの自由度が向上し車室が広く取れるといったメリットがあります。

一方で、十分なトルクや回転数を得ようとするとモーターが大型化してしまうことや、バネ下重量の増大による居住性の悪化などがデメリットであることが指摘されてきました。

出展:NTN

 

このたびNTNが開発したIWM駆動システムと車両運動制御技術「i2-Drive System」を搭載した新エネ車は、中国のFSAT社によって2019年の量産化を予定しているとのことです。

インホイールモーターを搭載した量産EVは世界初となります。

 



FSATってどんな会社?

今日も中国のEVメーカーの話題です。

別に意識しているわけではないのですが、日々EV関連の話題を追いかけてると最近マジで中国の話題ばかりなんですよ。

一方で日本のメーカーの話題といえばどこぞの会社が全固体電池の開発をやってるだの、各企業の電動化戦略がどうだの、数ヶ月前の話題を反芻してばかり。ここ見てる中の人、もっとがんばってくださいね。

なーんて、日本企業の不甲斐なさに対する愚痴はさておき、FSATについての紹介です。


 

同社は漢語表記は「長春富晟汽車創新技術」。中国の国有系自動車メーカーである第一汽車集団の幹部らが、2017年に設立した新興企業です。

FSATが製造するEVはCFRP製ボディとアルミ鋳造製シャーシを採用したものであり、ここにNTNが開発したIWMと車両運動制御技術が搭載されます。航続距離は450km、2023年に年間30万台の量産を目指すとのこと。

IWM駆動システムは駆動輪毎の直接制御が可能となっており、各駆動輪のトルクを直接コントロールすることで旋回性能を向上できることが大きな特徴となっています。要はトルクベクタリングの一種ですね。

減速機を内蔵しておりコンパクト化と軽量化を実現するとともに、空冷式を採用することで構造の簡素化を図っています。

 

ちなみにNTNのIWMはFSATによるライセンス生産なんだそうです。全くもって嫌な予感しかしないのは気のせいだろか・・・。

まとめ

新興の自動車会社が設立からわずか6年で年間30万台もの製造体制を築くというロードマップが描けるあたり、中国のEVブームの凄まじさを感じます。

IWM方式のEVといえば、先駆的な立場にあったシムドライブが迷走し会社が清算してしまったため、実用化の夢は潰えたかと思われましたが、ようやくここまで至ったことは喜ばしいニュースですね。

これにより、エンジン車には実現不可能だった個性的なレイアウトのクルマが生まれてくることでしょう。

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