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大変革の自動車業界をどう生きるか(その2)

投稿日:2018年3月10日 更新日:

その1からの続き)

燃料電池車にも活路はある

視聴者の質問:燃料電池車は普及しますか?

落合:普及するんじゃないですか?

佐々木:(コストが)高くないですか?

落合:いや、高くはないんじゃないですか。そんなに悪くはないんじゃないかと思うんだけどな。

佐々木:燃料電池車もひとつの有力なもの(選択肢)としてあるということですね。

落合:ものによると思ってて、例えばどれだけ距離走るかによってどのシステムを使うのか。タクシーだってガスで走ってたりするわけじゃないですか、普通に。そういうものだと思うんですよ。業種や業態に応じてOEMで車を生産するんだったら、どの形式を選ぶかも自由である。

佐々木:水素ステーションは普及が難しくないですか?

落合:タクシーは最後は車庫に帰るでしょ?あれ全部水素でもいいじゃないですか。

佐々木:タクシーは確かにそうですね。

落合:そういうタクシーとかトラックとかは死ぬほど走ってますよ。

佐々木:商用車とかね。

落合:タクシーはガスで走ってたりするじゃないですか、燃費がいいから。そういうようなことだと思いますけどね。

佐々木:確かにそれはおもしろい。

クリーンエネルギーがEV化を支える

視聴者の質問:EV化が進むと発電による環境汚染が進むと思いますが、太陽光などの発電技術によって抜本的に解決されると思いますか?

佐々木:EV自体から排気ガスが出なくても発電による環境汚染があるよ、って話ですね。

落合:あと電池の廃棄とかね。たぶんものすごくあると思いますけど。

佐々木:それを含めてトータルで見てもEV化のほうがいいんですかね?

落合:いいと思いますよ。どうせクリーンエネルギーで発電できるようになるからね。

佐々木:クリーンエネルギーは普及しますかね?

落合:すると思います、普通に。だってまだムーアの法則が効いてるし。半導体の集積度の問題だからね。

佐々木:そうか。

製造現場のコンピューテーションが鍵

視聴者の質問:日本でも電池系の素材メーカーはEV化における優位性がありそうですが、部品・カーメーカーはついていけると思いますか?

落合:うーん、部品メーカーはコンピューテーションしないと無理だね、たぶん。人手でやってるからね、工場のライン配置みたいなやつって。全てがオートメーションプロセスで最終的なところまで行ってないからね。

佐々木:人はあんまり必要ないんですか?どんどんコンピューテーションしていったほうがいいんですか?

落合:うん。CADモデルがあるんだから、CADから工程にどうやってオートメーションに流すかっていうのがキーワードだと思う。

(中略)

でも車というのは前世代の最高到達点なんですよ。人間が協働して動いて、人間が設計を考えて、それを機械と人間のハイブリッド作業によって埋めていくという。カンバンシステムとかそんなものも含めて。それを一気にコンピューテーショナルに変えられるかって言うと、それはもう業態がガラッと変わるぐらい変わらなきゃいけない。でもそこに向かって動けていないというのが現状の問題点。行き先は見えてるんだけど、行き先には行けないんだよね。だから困ってんだよね、たぶん。

佐々木:結局、結論としては変われるんですか?もちろん企業によって違うかもしれないですけど。

落合:どこかが潰れれば焦るんじゃないですかね

 

空力オタク・ダイソンはゲームチェンジャーにあらず

佐々木:そんな中で新規参入も出てきてますね。ひとつ注目がダイソン。こちらがこんど電気自動車を作るって言ってますけどダイソンのポテンシャルはどう見ますか?一応、家電の世界には革新を起こしましたよね。

落合:うーん、なんかね・・・デザインがイマイチだな〜。

佐々木:確かにこれはヤン車みたいだよね。

落合:どうせ空力の話しかしないですよ、たぶん。

佐々木:そうなんですか?

落合:この会社マジで空力好きだからね。

佐々木:あー確かに。

落合:扇風機もヘアドライヤーも、ずっと風の話しかしてないからね、掃除機も。さすがに次はそんな話は絶対しないと思うんだけど、それにしては攻めてないなと思いますけどね。俺だったら真ん中で割れたデザインにしちゃうけどな。

佐々木:どういうこと?

落合:あのボンネットなんかは表面の塗装を綺麗にツルッとするために、溶接工程のあとに塗装して、塗った後にスゴく入れにくいところから組み立てるんですよ。なんだけど、最後にバカーンとくっつける工程だったらいいんだけど、そうなるとフィニッシュがああいうふうにはならないんですよね。

佐々木:うんうん

落合:だから中央とかにそういう構造があっても全然いいと思いますけどね。Gショックみたいな形。つまり普通のツルッとした時計しか無い世界において、Gショックの構造があればメチャ安く組めるんですよ。なんだけど、そうなってないんだよね。

佐々木:ちょっとゲームチェンジャーっぽい感じはしないってことですね。既存の延長線上であると。

テスラは走るスマホ

佐々木:他にもいろんなプレイヤーがいますけど、注目しているところはあります?テスラとかですか?

落合:テスラは注目してますね。

佐々木:テスラってどこに注目してます?

落合:走るスマホ

落合:テスラが出資を受けているもの(テンセント)とか、自動運転で走るとことか、データ集めてるとことか全部スゴい。トヨタに勝ちそうだし。

佐々木:テスラはどこかに買われる可能性が高いですよね。どこと組むとおもしろいと思います?アップル?グーグル?

落合:いやー、それよりも自分のポテンシャルが高いことをテスラは知っている。フェイスブックがグーグルに買われなかったようなものだと思います。

佐々木:そうか、それなら単独でいても。

落合:全然問題はない。ただハードウェアってのはトロいし品証も大変なんですが、そこに踏み込むぐらいに投資しちゃってる気がします。

佐々木:イーロン・マスクはもう宇宙のほうが興味ありますよね?

落合:彼は同時戦略的に物事をやってくる人なので、それでいいんじゃないですか。

Designed in California, Assembled in China

佐々木:他に注目しているところはあります?

落合:中国はちょっと気になってはいますけどね。

落合:EVを安く作って外販して、あとは品証だけやってみたいなのがハマってるんだよね。

佐々木:EVウォーズを制するのは誰だと思いますか?

落合:中国(即答)

佐々木:やっぱり中国。

落合:Designed in California, Assembled in Chinaですよ。

佐々木:そして品質保証 in Japan?

落合:だといいけど。iPhoneはDesigned in California, Assembled in Chinaじゃないですか。つまりカリフォルニアでデザインされて中国で組み込まれましたっていうものを、EVでは日本で品証しましたっていうのができればいいんですよ。

佐々木:そうなると一番の付加価値を持っていくのはアメリカなんですか?

落合:そりゃアメリカですよ。だけど、品証のコストって馬鹿にならない。厳密に言うと原材料は中国で作って、アセンブルは日本でっていう感じだと思いますよ。

佐々木:そうなんだ。

最終製品のロゴマークにこだわってると死ぬ

落合:例えばスマホだと原材料は日本で村田とかTDKが作って輸出してて、それが中国でスマホに組み込まれています。それの逆ですね。例えば電池とかは向こう(中国)で作ってるけど、最終的に動くかどうかは日本でやる、みたいなのがいいんじゃないかな。

落合:品証のところはドイツでもいいけどね。

佐々木:そういうことですね。パナソニックとかソニーがBtoB会社になっていったように、それと似たような感じですよね。

落合:それと似ている。だからどっちの工程にいるかです。つまりイメージセンサーだったらほとんどソニーが作ってるじゃないですか。1億ピクセルのカメラとかも開けてみるとソニーだったりして。そういうようなことってあると思いますよ。

佐々木:BtoBは儲かりますしね。

落合:だから最終製品に日本のメーカーのロゴがついてることが無くなっちゃうんじゃないかなと思ってて。

佐々木:それってちょっと悲しいところもありますよね。

落合:俺はそこにこだわってると死ぬと思うよ。それはそれでDesgined in Japanのカッコいいやつが出てきてもいいと思うけど。

佐々木:そこは台湾とかに学ぶところがあるかもしれないな。

落合:だからベンチャー企業が車を作れるようにできれば、日本は勝ち。だから中国から来たよく分からいものでもちゃんと動く、という品質保証ができることが大事。



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