世界的EVシフトの中、燃料電池車も捨てきれない経産省の無策

ここぞというタイミングでの決断力の欠如は、後世の汚点になりかねない。経済産業省・資源エネルギー庁は2018年度予算の概算要求に、電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)の関連予算として284億円を計上した。

現時点、水素燃料電池をクルマに載せるというのは技術、経済、政治いずれの面でも筋が悪い。全く良いところが無いわけではないが、いかんせん今は旗色が悪すぎる。

一方でEVはバブルの様相を呈しており、政治を巻き込んで世界中で盛り上がりを見せている。しかし次第にインフラやレアメタルの供給、バッテリーのリサイクル問題等が表面化してくるとバブルは沈静化し、調整局面が訪れるはずだ。

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仮にそうなった場合、クルマの電動化を促した経緯から考えても再びガソリンやディーゼルに回帰するとは考えにくい。そうなると、再びFCVが脚光(あくまでEVが本当にモノになるまでのリリーフエースとしてだが)を浴びるなんてことは十分あり得るだろう。

したがって、せっかく曲がりなりにも民生品として使えるレベルまで開発したのだから、「その時」に備えて産官で協力し、定置用電源や船舶、航空宇宙産業など相性の良さそうな分野の転用を進めて技術を蓄積しとけば良いのにね。

あんまり車載にこだわってるとダイヤモンドみたいなメディアにしょーもない記事を書かれ、国も予算を配分しづらくなったり、実証実験などもやりにくくなるんじゃないでしょうか。