ドイツ:2030年までにエンジン車販売禁止へ。オランダやノルウェーも

地球温暖化を防ぐための新たな動きがドイツで起きており、話題となっている。

先日、ドイツ連邦議会は、2030年までに発火燃焼エンジン(ディーゼル・ガソリン自動車)を禁止するという決議案を採択した。

決議案とは議会が政府に対して要望を示すものであり、法律ではないため法的拘束力はない。

しかし今回の決議案はドイツ議会において超党派の支援を受けて成立したものであり、今後の政府の政策に大きな影響を与える可能性もあるという。

そしてもし政府が法案として提出し可決されれば、ドイツ市民は将来電気もしくは水素自動車しか購入できなくなる。

あくまで法的拘束力の無いものであるとされているが、すでにドイツは欧州委員会を通じてこの禁止案をEU全体で実施するように求めている。また、これまで欧州以外の多くの国々における排ガス等の規制は「欧州に準ずる」あるいは「欧州の後追いをする」という形をとってきたことからも、この動きは世界的に広がっていくものと予想される。

実際、このドイツの動きと関連があるのかはわからないが、オランダやノルウェーでは2025年までにガソリン車を廃止するといった報道もなされており、欧州ではちょっとした政治的トレンドになっている。

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ちなみにこの決議の目的は、地球温暖化について話し合われたパリ会議(COP21)での合意を達成するためのものであるとされている。

一方でVWの排ガス不正問題に代表されるように、ガソリンエンジンは性能の伸び代が少ない中で年々厳しくなる環境規制に対応していくことは技術的にもコスト的にも困難になりつつあるといわれている。

この領域は未だに日本勢にアドバンテージがあるのだが、近年、欧州や米国、中国などの各メーカーは自動車の電動化に非常に熱心であり、主戦場を電気自動車(≠水素燃料電池車)に移すことで「エンジン熟成ゲーム」からの早期転換を図り、これまでとは異なる土俵で主導権を握ろうとしていることが見てとれる。

そんな世界的な動向にある中で、ドイツメーカー御三家とドイツ議会が産業の振興と雇用の永続のために官民がタッグを組んだ結果、このような政治的な決断に繋がったと考えても不思議ではないし、むしろCO2削減などという綺麗事は表向きの顔であって、実際の意図は別のところにあると考えたほうが適切ではないだろうか。